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「ゴルフは紳士のスポーツ」と呼ばれているのは、マナー・エチケットに厳しいスポーツだからです。
服装や行動などについて、ルールブックには書かれていない、暗黙の禁止事項がたくさんあります。
このようなルールがこれからゴルフを始めようとするたちに、ゴルフは敷居の高いスポーツだと思わせている原因の一つになっています。
しかし、いまは、ゴルフ場そのものが、初心者でも気軽にラウンドできるように、カジュアル化しています。
マナーやエチケットもまとめてみると、そんなに難しく堅苦しいものではありません。
社会人であれば、当たり前の常識の範囲内のものです。
今回は、ゴルフのラウンドをするとき、覚えておきたいマナー・エチケットをご紹介します。
ゴルフのマナーやエチケットの本や雑誌もたくさんありますが、これからご紹介する内容を覚えておけば、本を買う必要もなく、コースで恥をかくこともないでしょう。
筆者の練習場では、PGA(日本ゴルフ協会)のジュニアゴルフ教室を行っていますが、子供たちにまず教えるのが基礎知識とマナーエチケットです。幼児や小学校低学年の子供でも分かる内容です。
チャンと社会人として、ルールをわきまえているあなたには、なんてことない内容ですから、ご安心を。
服装にもマナーがある 規定があるコースに注意
会社や社会にも服装に関する基本のルールはあるように、ゴルフの服装でも基本的なルールはあります。
場所によってふさわしくない服装や見苦しい身だしなみなど、TPOをわきまえた服装は当たり前でしょう。
ゴルフに関しては、
① 見苦しくない身だしなみ
② プレーしやすい服装
これが基本中の基本であり、これらを守っていれば、大半のゴルフ場で注意されることはないでしょう。
しかし、ゴルフ場によっては、服装の規定が決められているところもあります。
初心者ゴルファーの方でやってしまいがちなのが、ゴルフ雑誌で紹介されているウェアやプロの服装をまねて、コースへ出かけてしまうことです。
例えば、夏であればショートパンツやアンダーウェアの着用であったりです。
今は大抵のゴルフ場では、ショートパンツやアンダーウェアの着用は許可されていますが、ゴルフ場によっては、認められてないコースもあります。
ほかにも、カーゴパンツやデニム風のパンツ、襟のないシャツの禁止など、厳しく規制されている場合もあります。以前も人気のある女子プロがデニム風パンツをはいていて、マナー違反ではないかと、ネット上を賑わせた例もあります。
プロがやっているから、雑誌で紹介されているから大丈夫だと鵜呑みにせず、ラウンド前には、ゴルフ場のHPを見るなり、詳しい人に聞くなり、確認したほうが良いでしょう。
服装の規定が厳しいゴルフコース
服装の規定(ドレスコード)をフロント周辺に掲示しているコースもあります。
ドレスコードを設けているのは、会員制コースがほとんどです。
今は、会員制コースでもビジター客だけで予約が取れ、ラウンドすることができますが、以前は、会員(メンバー)の紹介が必要であったり、格式の高いコースでは、メンバー同伴でしかラウンドを認めないコースもありました。
会員制コースは、原則として、メンバーさんが主体になって運営されていて、部門ごとにメンバー主体の委員会が設けられ、委員会でルールが決められています。
だから、マナーエチケット、服装に厳しいメンバーさんが多ければ、規定も厳しくなり、ゴルフ場はメンバーの目を気にしなければならないわけです。
貴方がラウンドするコースが、パブリックコースやビジター客が多いコースなら、あまり気にすることはありませんが、もし格式の高い会員制コースの場合、服装以外でも、あらかじめ注意事項をチェックして行くことをお勧めします。
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見苦しくなければ大丈夫 節度のある服装を心がける
ドレスコードが規定されてないコースの場合、そんな神経質になる必要はありませんが、あまりにも突拍子もない格好だと、コースやメンバーさんから注意を受けたり、コースによっては、次回からの入場を断られることもあります。
ド派手なシャツや短すぎるショートパンツ、スカートなどは、ほかのお客さんの気を散らすことになるかもしれません。ルール上は問題なくても、マナー違反の場合もあります。
人によっては、ゴルフ場はホテル利用と同じように上着着用でビシッと決めてくる人もいるくらいですから、十分注意が必要です。見苦しくなく、節度のあるウェアを選んでいきましょう。
適切な服装 ラウンド時
- 襟のあるシャツ(ポロシャツでOKです)
- 長いパンツ(チノパンなど)
- ゴルフシューズ
- ベルト着用
- 帽子、サンバイザーは必須(忘れたら、コースで貸してくれます)
ショートパンツは認められているコースも多く、ルール・マナー上は問題ありません。
しかし、ミスショットで深いラフや林に中に行くことが考えられますから、長いパンツがおすすめです。
ダメな服装は
- Tシャツ
- ジーンズ
- タンクトップ
- 芝を傷つけそうなシューズ(野球のスパイクなど、金属の鋲が付いたもの)
おおよそ、上記外であれば問題なしです。
簡単でしょ!
今までの服装はラウンド時のものでしたが、次は、コース入場時の服装です。
OKな服装 来場時
見苦しくない程度であれば、基本的には問題ありません。
上着やジャケットは、着用の必要はありませんがコンペなどの場合、もっていったほうが良いでしょう。
NGな服装
- Tシャツ
- ジーンズ
- サンダル
以前はスニーカーなどもダメでしたが、いまは、大丈夫のところが多いようです。
気になるなら、コースに聞いてみるのが一番です。
長年テニスをやっていたスポーツマンで、ゴルフ練習場に来るときは、スーツにネクタイ姿がほとんどの紳士でした。
練習の成果を試すため、ラウンドに初めて連れて行ったとき、フロントで待っていると、あらわれた姿にびっくり仰天。
ド派手なアロハシャツとビーチではくようなバミューダパンツ、履物はビーチサンダルと完全にリゾート調ファッション。イヤー驚きました。私と同伴者はコースの支配人と話しをしていましたが、支配人もフロントの女性陣もびっくり。
本人も入ってきてすぐにマズイと気付いたのでしょう。シャツとズボンと靴を借り、ロッカーへ一直線。
ゴルフに必要な用具やマナーエチケット、服装を知らなかったために起こった笑い話でした。
クラブハウス内のマナー。
クラブハウスは、受付をするフロントやレストラン、ロビーに休憩コーナーと多くの人が利用してします。
クラブハウス内のマナーはホテルや公共施設を利用するときと同じです。
- 帽子やサングラスは外しましょう。
- タオルを首に巻いたり、肩にかけたままはマナー違反です。
- プレーから戻ってきたら、シューズをエアーで洗いましょう。
- クラブハウスには、泥や草など、外部のものを持ち込まないのがマナーです。
コース内でのエチケット
《基本の心構え》 他のプレーヤーに迷惑をかけないこと
安全の確認が大事
① ミスショットで人に当たる危険がある場合
「フオー!!」と声をかける
② 人が近くにいないかの確認
人の近くで素振りをしない
③ 打つ人の前方に立たない
他のプレーヤーへの心配りが必要
① 他の人のショット・パット時に動いたり、音をたてない
② グリーン上で、真後ろに立たない
③ パットのライン上に影を落とさない
スロープレイにならない様に務める
① すぐプレーできるようにあらかじめクラブを持つ
② OBの場合、暫定球や前進ルールでプレーを早める
③ 前の組と1ホール以上の間隔をあけない。 あいた場合は、プレーを急ぐ
上記が基本的なエチケットです。
そのほか、各エリアで守るべきマナーもたくさんありますが代表的なマナーをご紹介します。
【グリーン上でのマナー】
・ 他人のラインを踏まない
・ グリーン上を走らない
・ ボールマークを直す
・ 旗はグリーンの外におく
・ 打つ人から離れる
【バンカーでのマナー】
・ 砂をならしてでる
・ 傾斜の低いところから出る
※ レーキ(バンカーをならす道具)でショット跡や靴跡をきれいにならす。
まとめ
長くなりましたが、最後にコースで最も嫌われる3大行動をご紹介します。
- 他のプレイヤーがショットの時、邪魔をする。
- 待たせる。
- ごまかす。
「ゴルフは紳士のスポーツ」と言われるのは、自然のコースであるがままの状態でプレーし、自分が審判となり、判断を下すことができる唯一のスポーツだからです。
スコアをごまかしたり、ボールを動かしたり、ずるいことをしようと思えばいくらでもできます。
だからこそ、厳しいルールを定め、マナーやエチケットを重視するわけです。
ゴルフは人格がプレーや行動にあらわれるスポーツです。
上記の行動をすると、あなたの人格が疑われますので、くれぐれもご注意の程、肝に銘じてください。
もっと詳しく勉強したい方は、ルールブックやエチケットの専門書で学んでください。
マナーを守って存分にゴルフを楽しみましょう。