ゴルファーなら誰もが数多く耳にし、口にしたであろう言葉。
今のショットは、「力が入っていた」「スウイングが早かった」。
ミスショットのとき、仲間からのアドバイスであったり、自分の照れ隠しであったり。
ミスショットの原因は数あれど、アマチャゴルファーの大敵は「体の力み」であることは、
皆さん感じていることでしょう。
今回はゴルファーなら誰しもが理想とする、
「力を抜いて、ゆっくり振る」をテーマに、
長年、力みのないスイングを追い求めてきた、
ゴルフオタクライターGamaが練習方法などを
ご紹介していきます。
お楽しみに!
この文では、右利きを想定して書いています。
Contents
「力が入ってないね」は最高の誉め言葉
「ゆっくり振ってるように見えるのに飛んでるね」。
同伴者から掛けられる言葉で最もうれしく、誇らしく感じるのはこのフレーズでしょう。
「だめ」と分かっているのに、つい”力んで”しまう。
アマチャゴルファーであれば、上級者から初心者まで、
誰でもが、悩んでしまう「力み」。
「力み」がなくなれば、飛距離アップの効果や
方向性が良くなることは分かっているのに、
なぜ改善できないのか。
力みを生む要因は、飛ばしの欲望と利き腕主体のスイング。
「もっと遠くへ飛ばしたい」
ゴルファーがドライバーを握ったときに誰もが抱くであろう
当然の欲望。
しかし、これがゴルフのタブーである「力み」を生むことも、
ゴルファーなら、みんな知っていることです。
「飛ばしたい」「まっすぐ打ちたい」の欲望を満たすには、
力みのないゆっくりと柔らかなスイングが不可欠。
数ある「力み」のメカニズムの中で、
初心者からベテランまで、すぐに効果を体感できる最も簡単な方法が
ゆっくり振ることです。
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力みを抜くコツは、70~80%スイング
「75%の力でスイングせよ」 = ブッチ・ハーモン
タイガーウッズのコーチだったブッチ・ハーモンが
タイガーにアドバイスした有名な言葉です。
「早く振る人間に未来はない。ゆっくり振れば飯の種になる」=ゲーリー・プレーヤー
米PGAで、二クラス、パーマーとともに「ビッグ3)と呼ばれ、
史上3人目のキャリアグランドスラム達成した名手。
「私は体が硬いほうだったから体に力を入れないようにしていた」
「いいゴルファーはフィニュッシュでよろけない」 = バイロン・ネルソン
米PGAで不滅の11連勝。年間18勝の大記録を持つレジェンド。
国内外の歴戦の名手たちが残した言葉は、
「力み」を諫めるものばかりです。
力一杯打つことを薦めるものはありません。
貴方も練習のとき、
力を抜いてゆっくり振ったら、
フルスイングするより、飛んだ。
という経験があるのではないですか?
力みを抜き、ゆっくり振るためのドリル
飛ばしを妨げている要因が力みであることはお解かりいただいたところで、
力を抜くドリルをご紹介していきましょう。
右手を使わない意識を持つ
利き腕は、人間の感性で器用に使われるものです。
特に意識をしていなくても、大事な場面では無意識に使っています。
野球や卓球など、ボールを扱うスポーツでも、
サーブやスマッシュでドライブをかけたり、スライスをかけたり、
すべて、利き腕で調整しています。
ゴルフでも、プロなどがミスショットをしたと思ったとき、
とっさに右手をはずしたりする光景をよく見かけたりしますが、
その光景は、プレイヤーが無意識のうちに修正をしてる証拠です。
ボールを飛ばしたいと脳が指令を出すと、
人間は無意識のうちに利き腕に力が入りがちになります。
利き腕は、無意識に「使われる」ものですから、
ボールをとらえる「インパクトの瞬間まで使わない」
と意識することが重要です。
では、右手を使わなくする効果的なドリルを二つご紹介します。
「ダブルオーバーラッピンググリップ」ドリル
ゴルフのグリップは、下記の3つが代表的で、ほとんどすべての人が、
この3つのグリップのどれかで握っているでしょう。
- オーバーラッピンググリップ
- インターロッキンググリップ
- テンフィンガーグリップ
「ダブルオーバーラッピンググリップ」は、
多くの人が採用しているオーバーラッピンググリップに
右手の薬指を加えて、グリップの圧力を弱めるものです。
あるレッスンプロが行った各グリップの実験では、
ダブルオーバーラッピンググリップの場合が、最も早いヘッドスピードを
計測しています。
「ウェッジのハーフショットで10~30ヤード飛ばす」ドリル
サンドウェッジのハーフショットで
10ヤードを飛ばす。
アプローチウェッジかピッチングウェッジのハーフショットで
20~30ヤード飛ばす。
このドリルでボールととらえるタイミングとリズムを習得すれば、
ボールのつかまりと方向性が劇的に良くなります。
意識するポイントは二つです。
時計の3時から9時までのハーフショットで
10~30ヤードを打つためには、ゆっくり振る。
テークバックからインパクト・フォローまで、
下半身主導で身体の回転と体重移動を意識して振る。
まとめ
往年の飛距離を取り戻そうとトレーニングに取り組んで半年が経過した筆者。
その間、日々の生活の中でできるズボラ筋トレや機器を使ったトレーニングを
重ねてきても、良かったり悪かったりと目に見える成果がでない。
体力の低下は「如何ともしがたい」と半ば、あきらめの境地で取り組んだ
「力を抜く」ために取り組んだ二つのドリル。
取り組み始めて1か月後のラウンドでその効果を実感したので、
ご紹介しますが、自慢話に聞こえたようであれば、申し訳ありません。
いつものメンバーとの2ヶ月ぶりのラウンド対決。
ドライバーは、軽々とオーバードライブでメンバーを置き去りの連続。
アイアンショットも切れッキレっ。
特に、50ヤード以内のアプローチはほぼ、1ピン以内のベタピン連発。
同伴の3人は、なかばあきれ顔。
イヤー、二つのドリルの効果を実感できた至福のラウンドでした。
体力が落ちたシニアゴルファーの方。
ゴルフを始めたばかりの初心者の方。
体力・腕力・筋力頼りのゴルフは必要ありません。
ゴルフで最も大切なことは、
【リズムとタイミング】。
ご紹介した「ダブルオーバーラッピンググリップ」ドリルは、
傘でもポールペンでもお箸を使ってでもできます。
ウェッジのハーフショットは、練習場に行ったときに徹底してやってみてください。
いつものドライバーやアイアンのフルショットを打つより、
飛距離アップにとって、数倍の効果があること確実です。
ものは試しとあきらめずにチャレンジしてはみてください。
といったところで、
最後に最も感銘を受けた名手の言葉をご紹介して終わります。
「肩の力が抜けて、ようやくゴルフも人生も一人前」
byグレナ・コレット・ベア